ステンドグラスのお話し (その2)
 
ガラスの知識

 

ステンドグラスのお話し 【 1 】 
ステンドグラスのお話し 【 2 】  ガラスの知識 
  

 私たちが使っているステンドグラス用のガラスには、様々な種類があって初めての人だと頭がこんがらがってしまうほどです。 ステンドグラス用のガラスは、主に、アメリカ、ドイツ、フランスなどからの輸入品です。数多くのガラスから選んで制作します。
 
 ガラスとは透明なもの、というイメージをお持ちでしょうが、ステンドグラス用のガラスには、半透明や不透明のガラスが沢山使われています。 
 
 透明なガラスには、キャセドラルと呼ばれるものと、アンティークと呼んでいるガラスがあります。これら透明や半透明なガラスは、主に、太陽光によって観賞することができるステンドグラスパネルに使用します。太陽の動きや天候などその時の光によって、微妙な色の変化を楽しめるからです。
 
 一方、オパルセント グラスと呼ばれる、乳濁した不透明なガラスも作られています。電球などの光によって観賞するランプなどの適しています。ティファニーランプなどに使われているガラスで、一枚ごとに色合いが違うガラスを何十種類も使って、一つの作品を仕上げます。


 キャセドラル

テレビなどで「うどん」を作る機械を見たことがあるでしょう。2本のローラーの間からうどんの帯がスルスル出てきます。それと同じ様な原理で、2本のローラーの間に溶けたガラスを流して、一定の厚みと幅のガラス板を作ります。

このようにして作られるため、ダブルロールのガラスとか、マシングラスとも呼びます。沢山な色と表面のテクスチャーを持ったガラスが作られています。 
どちらかと言うと、初心者向けとも言えるガラスです。 

これに対して、鉄板の上に流した熱いガラスを一本のロールで延ばして作る高級品があります。ダブルロールに対しシングルロールのガラスと呼びます。

 アンティーク

鉄のパイプに溶けたガラスを巻き取って、呼気を吹き込んで膨らませ、花瓶やカップを作る姿を、テレビで見たことがあるでしょう。
18世紀に、大きな設備が作れるようになったことから、吹きガラスの技法を使って、大きな細長い風船状のガラス(シリンダーと呼びます)を作り、縦に切り開いて板にする技術が開発されました。

ドイツやフランスの何社かだけで、アンティークな技法が引き継がれ作られているガラスです。 輝くばかりの透明感があり、切れ味も良い優れものです。絵付けして焼成した時の絵の具の定着も良いガラスです。色数、種類も多いですが、手作りのガラスなので価格は高価です。 

 オパールセント グラス

透明系のガラスは、ガラスの向こうに光が無いと、色が見えませんね、美しい光を放つ教会の窓も、内部を暗くしているため建物の外から見ると、ただ灰色一色の窓にしか見え無いのです。 
ニューヨークの宝石店の2代目で、画家でもあったルイス・カムホート・テファニーは、多くの人材を熱め、巨額の費用と30年の歳月をかけて、反射光で色を見ることの出来る半透明のガラス(オパール・セントグラス)とファブリルグラスと呼ばれる虹色の光彩を放つガラスを開発しました。

乳白色で半透明なガラスを、オパールセント グラス(opalescent glass)といいます。

このガラスは2〜数種類の色をマーブル状に混ぜ合わせて作ってあります。、大変美しいガラスです。単色のガラスもあります。
 
キャセドラルと同様、シングルロールとダブルロールのガラスがあります。ランプなどの制作に最も多く使われているガラスで、色の種類も沢山あります。

  
 

 
 なかなか言葉では説明しにくいのですが、大きく分けると上記のようになります。この他に、サーフェスの違い・マチエール・透け方などにより、多くの種類に分けられます。
 
 教室のエントランスに、いろいろなガラスの呼び方を説明するコーナーがありますので、ご覧になって覚えていただけたらと思います。

 
 
  
 
  
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